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リサイクル蓄光ブイの事例

最近、プラスチックごみの問題が沢山出ています。
周期的に、定置網、養殖網と同じ浮きブイも廃棄をして居ます。
その廃棄されるブイを綺麗に掃除をして、目印ブイになるようにプライマー、黄色、蓄光を塗布をして居ます。
夜間は蓄光の光にて目印になり、光が当たれば黄色い目印になります。真っ暗闇では10時間程度は蓄光の光が見えます。


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蓄光材料(蓄光性蛍光体)について

まず、蓄光顔料を 使用したアプリケーション の 説明 を するときに良く聞かれる質問について下記にまとめました。

Q.蓄光材料ってなに?
自然の光や、人工の光などから光エネルギーを吸収して、蓄えたエネルギーをゆっくり光として放出する特性をもつ材料を蓄光材料(蓄光性蛍光体)と呼び、その応用製品を含めて蓄光材と呼んでいます。

Q.蓄光材料はなぜ光るの?
太陽光や蛍光灯などの光はすべてエネルギーです。蓄光材料はそれら蛍光灯等の光エネルギーを蓄える性質を持っております。すべての物質は吸収したエネルギーを何らかの形で放出して、元の状態(基底状態)に戻ろうとします。 ほとんどの物質は熱に変えてしまいますが、蓄えたエネルギーをゆっくり光として放出し、元の状態(基底状態)に戻る物質を蓄光材料と言います。

Q.蓄光材料って何時間くらい光るの?
見え方は蓄光材料の種類や状況により大きく異なります。長く光るものであれば、真っ暗闇で3日間以上確認することができます。
特に良く聞かれるのがこの質問です。蓄光材料の発光輝度はミリカンデラ(mcd)で表す通り非常に弱い光です。
強い光を当てた場合に数分間が1カンデラ(cd)以上で発光しますがそこから急激に減衰して 60 分後には数十ミリカンデラ程度になります。
そこからはまた徐々に減衰していき、そして今度はなだらかな減衰をしてきます。欧米人、アジア人、または人それぞれの視覚によっても異なりますが、 凡そ数ミリカンデラから小数点以下2位程度までの発光を感じることが可能です。

ドイツの工業規格に長残光性顔料と製品DIN67510の規格があります。
肉眼で観測できる輝度の限界は 0.3mcd/m2 とされています
(ドイツでの実験では0.03mcd/㎡まで認識可能な人が多くみられた。)
また、輝度の目安は次の表のとおりです。(当社実験データより)

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Q.蓄光材料をよく光らせるためにはどのくらい光を当てればいいの?
晴天時の自然光のもとでは、約数分から10分程度で満励起します。
発光させる為ですと520nm内外の発光波長の蓄光材では数秒で励起します。
商材にも拠りますが40Wの蛍光灯で約2メートルの高さから光を当てた場合には約20分から30分程度で満励起をすると考えれば良いでしょう。

Q.蓄光材料の性能は照度に影響するの?
基本的に照度が高いほどよく光りますが、光源の波長によっても変わります。
特に蓄光材料は紫外線でより励起しやすく、光源としては、太陽光やブラックライトによる照射がより光らせることができます。

参考照度
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Q.蓄光材料の性能は温度に影響するの?
室温付近が励起(光を蓄えること)しやすく、長く光ります。
0付近になると励起に必要な時間が長くなり、輝度(人が感じる明るさ)が低く、発光する時間が長くなります。
反対に温度が高くなると輝度は高くなりますが、発光する時間が短くなります。

Q.蓄光材料の性能は体積に影響するの?
樹脂成形体の場合、体積が大きいほど(厚みがあるほど)輝度が高くなり、残光時間も長くなります。
また、塗装品の場合も同様に塗膜が厚いほど性能が向上します。
ただし、樹脂成形体、塗装品ともにある厚みで飽和状態になり、性能に影響しなくなります。
また、照射条件によっても有効な厚みの大きさは変わります。
強い照射条件であるほど厚みのある試料に有効になります。

以上のような質問が多くされます。

次では
何時間光る?にも関係する目の仕組みについて説明をします。

目の仕組みについて

光は角膜から入り、水晶体というレンズを通って網膜に当たり、その情報が視神経により脳へ送られ見えることになります。
網膜には錐体細胞と杆体細胞という2種類の視細胞があり、働きが異なります。 錐体細胞は色や形を感じ、杆体細胞は主に光を感じます。
また、杆体細胞は比較的暗いところで、錐体細胞は比較的明るいところで盛んに活動します。

暗順応とは?

明るいところから暗いところに入った時、最初は真っ暗で何も分かりません。
しかし時間がたつと徐々に周りの様子が分かるようになります。
これは網膜の中の錘体細胞が杆体細胞へと役割を移したからです。
逆に暗いところから明るいところに出た時まぶしいと感じるのは、杆体細胞から錘体細胞へと役割を移したからです。
一般的に人は暗闇に慣れるのにかなりの時間がかかり、この暗闇になれる現象を暗順応といいます。
逆に明るさにはすぐに慣れ、この明るさになれる現象を 明順応といいます。

蓄光材の見え方

上記で示した事と関連して蓄光材の見え方が説明出来ます。
蓄光材を枕元に置いて眠りについた時、夜中何時に目が覚めても蓄光材が強く発光しているように見えます。
これも網膜中の錘体細胞が 十分に 杆体細胞へと役割を移して暗順応しているからです。
逆に明るい部屋に移動して先ほどの部屋に戻り蓄光材を確認しようとしても暫くの時間確認をすることが出来ません。

以上を踏まえて試料の輝度測定データからどのように見えるかの検討をします。
通常のスマートフォン 撮影 の画像では 目視で視認できる光り方が写りません。
その為、シャッター速度を遅くするアプリを入れて、より目視に近い形での画像に近づけように工夫をしました。

励起条件・測定条件

今回の励起条件は屋外での雨の日の明るさや、日没時前1時間程度の平均紫外線量などを踏まえ D65の常用光源を使用して1,000㏓60分間の照射としました。
測定時間は、日没から日の出迄の時間などを考慮し、照射後12時間としました。
通常、蓄光製品の屋外向けのJIS規格はJIS Z 9097津波避難誘導標識システムを採用します。
キセノンランプで400µW/㎡の紫外線強度で60分照射(これも日没前1時間を想定した紫外線量です。)して720分後までの輝度を測定します。
12時間後3mcd㎡以上10mcd㎡未満をⅠ類、10mcd㎡以上をⅡ類と定義しています。

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発光見え方画像

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